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2009.04.22

倭国について(4) 動物[牛、馬、鶏、猫、鹿、等]

【Podcasting】

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▼魏志倭人伝(三国志・魏書東夷伝倭人条)より

牛、馬、とら、ひょう、鵲[じゃく](こまがらす・かささぎ)、羊、などはいない。

[参考文献]
・石原道博さん編訳「新訂 魏志倭人伝 他三篇」(論創社)
・斎藤忠さんの著書「日本人はどこから来たか」(講談社学術文庫)より
・武光誠さんの著書「邪馬台国と卑弥呼の事典」(平凡社新書)より
・Wikipedia


差し牙(きば)のあるイノシシの下あご
唐古・鍵遺跡
唐古・鍵考古学ミュージアムにて


ニワトリの骨?
唐古・鍵遺跡
唐古・鍵考古学ミュージアムにて


鶏をかたどった土製品
唐古・鍵遺跡
弥生時代後期
唐古・鍵考古学ミュージアムにて

鶏をかたどった土製品
弥生時代後期
唐古・鍵遺跡
唐古・鍵考古学ミュージアムにて

▼図録・ミュージアムコレクション Vol.1より
鶏は朝の到来を告げる鳥として、日本人には馴染みの深い動物です。
鶏は大陸から運ばれた家畜の1つで、約6000年前に、
東南アジアから中国南部で家畜化されたと考えられています。
「日本には、いつから鶏がいたのか?」
現在確実な資料は、今回紹介する土製品で、
弥生時代後期には日本に鶏がいたことを示しています。
唐古・鍵遺跡の鶏形土製品は、立派なトサカや大きなくちばし、目、耳たぶが
表現され、一見して鶏とわかる良好な資料です。
この土製品は、頭部から下が細い棒状になっており、
別作りの胴部に頭部を差し込んで一体としたもので、
復元すればほぼ実物大になるでしょう。
ところで、鶏の肉や卵が食用とされたのは、
江戸時代以降と考えられています。
鶏を食べるということは比較的新しい風習です。
「古事記」では、鶏は時を告げる「常世の長鳴鳥(とこよのながなきどり)」
として登場し、神聖な鳥と考えられていたようです。


2006年12月25日
小日向遺跡群・田中遺跡から家畜舎跡らしきもの発見


ウシ、ウマについて
弥生時代の遺跡からウシやウマの骨が出土しているので
邪馬台国の時代にウシやウマがいたことはまちがいない。
そこで「魏志倭人伝」がウシ、ウマがいないと書いた理由についての
1つの仮説が立てられている。
当時、魏が軍事的に役に立つウシやウマを取りあげて
呉との戦いに使うという噂が朝鮮半島で広まっていたために、
魏の使者が来たときに、倭人がウシやウマをかくしたという。
(武光誠著・邪馬台国と卑弥呼の事典より)


2008年6月22日
イエネコ 弥生時代から?


絵画土器(鹿)
唐古・鍵考古学ミュージアムにて

絵画土器(高床建物と鹿)
唐古・鍵遺跡
唐古・鍵考古学ミュージアムにて

絵画土器
唐古・鍵遺跡
唐古・鍵考古学ミュージアムにて


鹿狩りの様子 
香川県で出土した銅鐸
東京国立博物館蔵
週刊 ビジュアル日本の歴史 No.109より
(デアゴスティーニ)

弥生時代の遺跡を調査し、その出土骨のうち
シカとブタ(イノシシ)の割合を見てみると、
圧倒的にシカの骨が少ないことがわかる。
縄文時代では盛んに行われたシカ狩りが、
弥生時代早期以降急激に衰退していったことは明らかである。
ただし出雲だけは例外で、中期になっても
シカ狩りは行われていた。
また東日本では相変わらずシカとイノシシを
ほぼ1対1の割合で狩猟している。
この時代、シカ狩りが行われなくなったのは、
シカを土地の精霊と考えるようになったことに由来するらしい。
シカの角は毎年春に生え代わるが、
弥生人たちはこれを春にまいて秋に実るイネと同一視し、
その体から土地を連想したと思われるのである。
シカを土地の象徴と見ることが、シカ狩りの制限につながったのだ。


2009年3月27日
兵庫県・東園田遺跡 タコつぼにシカの絵


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邪馬台国について

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